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「許せない」への処方箋【やさしい嘘】は許されるのか?

私は嘘をついたことがない』○か☓で答えてください。
と言われたら、みなさんはどちらで答えますか?

心理学的には「○」と答えた人は嘘を付いている可能性が高い…と解釈されます。

人は時に自覚なく嘘をつきます。

忙しいビジネスマンでは

「元気?」「元気だよ!」

「この企画どう?」「基本的に良いと思うんだけどさ…」

「ランチどう?」「ごめん、先約があって…」

という会話すら嘘かもししれません。

ただ、お互いに詮索しませんし、お互いに傷つくこともないので、嘘かどうかはあまり問題になりません。

問題にならない嘘は、私たちは日常的につかっているのです。

なぜ、嘘をつくのでしょうか。

それは、真実が必ずしも私たちをハッピーにしないからです。

欧米の子どもは、夜更かししてると「サンドマンが来るぞ!!」
と脅されて、こわごわ寝つきます。

日本の子どもはある年齢まではサンタクロースのプレゼントを信じています。

こういう嘘はだれかを不幸にするでしょうか。

誰も不幸になりません。

決して悪くない嘘なのです。

人は、時に自分自身にも嘘をつきます。

精神分析では『防衛機制』

防衛機制 - Wikipedia

と呼ばれるもので、無意識的に自分を騙して安心や自尊心を得ようとします。

自分が傷つかないように、自分で守っているんですね。

さて、人を大切にしようとする気持ちを「やさしい」と表現することがあります。

自分と同じくらい大切にしたい人がきっとあなたにもいるでしょう。

自分に嘘をつくように、大切な人にも無自覚で嘘をつくことがあるかもしれません。

誰かを大切にする気持ちがこもっていれば、それは「やさしい嘘」なのかもしれません。

あなたの嘘も、あの人の嘘も、許されるものなのかもしれません。

2014年11月6日:神奈川大学公開講座に加筆修正