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人は本当に仲良しなんだろうか?①

赤ちゃんは大人が思っているより周囲の状況を敏感にキャッチしていることが心理学ではよく知られています。
中でも、人の顔をびっくりするくらい精密に見分けている現象は興味深いと思います。
一説では大人には全く同じにしか見えないサルの顔の微妙な違いを見分けるとか…赤ちゃん実はすごいですね!!

さて、赤ちゃんはなぜこのような能力を持っているのでしょうか。

それは、身の回りに居る人達が自分の「味方」なのか、そうでないのか見分けるためです。

赤ちゃんは母親を除くと見慣れた人にはほとんど反応しない一方で、見知らぬ人には非常に敏感に反応するのです。
そう、いわゆる人見知りというものです。

赤ちゃんが平穏無事でいられるかどうかは、周囲の人達が自分に好意的かどうかにかかっています。
万が一でも自分に危害を加えるようなことがあれば、自力で動けない赤ちゃんはひとたまりもありません。

見知った人は、危害を加えないことはわかっているので(少なくとも過去に安全だった実績がある)、注目する必要はありません。
しかし、よく知らない人は、敵か味方か見極めないといけないので、ばっちり注目するんですね。

赤ちゃんなりに一生懸命生きているんですね!!
素晴らしいです。

ところで、天真爛漫に見える赤ちゃんが、実はこんなに警戒しているんですよね。
つまり、人は本質的に「敵」「味方」の区別に敏感なんです。
そういう脳を持っているのです。
中には「敵」がいることで自分の存在意義を見出す人たちも居ます。

人は敵味方の区別を緩和する脳の仕組みも持っているので、条件が揃えば「仲良し」になれるでしょう。

ですが、ちょっとの条件の不都合…言い換えれば時と場合によっては「敵」「味方」区別脳がアクティブになって、仲良くなるチャンスを逃すこともあります。

どうしても仲良くなれない人、一瞬仲良くなっても長続きできない人…、いくつかの条件(運)がそろうとそんな「相性の悪い」ことになるのもしかたのないことでしょう。

いい人はそんなときに自分を責めたりすることもあるようですが、あなたのせいではありません。
「敵」「味方」を区別しようとするのが人なんです。
仲良くなれない時は、「いつか仲良く慣れる時が来る…かも」と信じて、あなた自身の日々を大切にして下さい。

 

人は本当に仲良しなんだろうか?② - 心理学研究者/心理療法家 杉山崇教授のブログ